公開:2025/02/07  更新:2025/03/04

インターンシップではどんな質問をすればいい?|聞いてみたい質問例も大公開

インターンシップの際にはどんな質問をすればよいのか、その目的と実例をご紹介。企業研究や業界理解を深めるための質問例や、NG質問、質問するタイミングなど、インターンシップでの質問についてまとめました。
インターンシップの質問のポイント

インターンシップでは質問をする機会が多くありますが、「何を聞けばいいのか分からない」「的外れな質問をしてしまうのでは」と不安に感じる学生も少なくありません。
この記事では、インターンシップで聞くべき質問の具体例や、質問するタイミング、注意点までを徹底解説します。企業の採用担当者や現場社員から高評価を得られる質問の仕方が分かるので、インターンシップを通じて企業理解を深め、就活成功へとつなげることができます。

1. インターンシップで質問する目的を理解しよう

インターンシップでの質問は、単なる会話のためではなく、将来のキャリアを左右する重要な情報収集の機会です。企業説明会やパンフレットだけでは分からない、実際の現場の雰囲気や仕事内容を知るための貴重な機会となります。

1.1 仕事の理解を深めるため

仕事内容を具体的に理解することは、その企業への就職を検討する上で最も重要な要素の一つです。例えば、営業職であれば具体的な商談の進め方や、顧客との関係構築方法、システムエンジニアであれば実際のプロジェクトの進行方法や使用する開発言語など、実務レベルでの情報を得ることができます。

また、入社後のミスマッチを防ぐためにも、業務の実態を把握することは非常に重要です。残業の頻度や休暇の取得状況、チーム作業の割合なども、この機会に確認しておくべき点です。

1.2 強みが活かせる仕事かを確認するため

自分の持つスキルや性格的な特徴が、その職種や企業で活かせるかどうかを見極めることは非常に重要です。例えば、コミュニケーション能力が高い人であれば営業職や企画職が向いているかもしれませんし、細かい作業が得意な人であれば経理職やプログラマーとして活躍できる可能性があります。

また、大学での専攻や資格、アルバイト経験などが、実際の業務でどのように活用できるのかを確認することも重要です。TOEICのスコアやIT系の資格が、実務でどの程度役立つのかなども、具体的に質問することで明確になります。

1.3 入社後に活躍できるかを知るため

入社後のキャリアパスや成長機会について理解することは、長期的なキャリア形成を考える上で重要です。新入社員研修の内容や期間、配属後のOJT制度、資格取得支援制度などの具体的な教育体制を確認することで、自身の成長可能性を判断できます。

さらに、若手社員の具体的な活躍事例や、入社3年目、5年目でどのような業務を任されているのか、管理職への昇進時期や条件なども、将来のキャリアプランを描く上で重要な情報となります。例えば、楽天やソフトバンクなどの大手企業では、20代後半での管理職登用も珍しくないことなど、企業による違いも把握できます。

また、社内でのジョブローテーションの仕組みや、他部署への異動の可能性、転勤の有無なども、将来のキャリアに大きく影響する要素として確認が必要です。

2. インターンシップで聞いてみたい質問例

インターンシップ中の質問は、自身のキャリアを考える重要な機会です。企業研究を深め、自己分析にも繋がる質問をすることで、有意義な経験となります。ここでは具体的な質問例を紹介します。

①社風・企業文化、社内の雰囲気

企業の文化や雰囲気を知ることは、その会社で働くイメージを具体化する上で重要です。以下のような質問が効果的です。

・社内のコミュニケーションはどのような形で行われていますか?
・若手社員の意見は積極的に取り入れられる環境でしょうか?
・部署間の連携はどのように行われていますか?
・社内の雰囲気で特徴的なことはありますか?

②事業内容や業務内容

具体的な仕事内容を理解することで、自身のキャリアプランと照らし合わせることができます。

・新入社員が最初に担当する業務はどのようなものですか?
・部署間のローテーションはありますか?
・今後注力していく事業分野について教えてください
・他社との差別化ポイントはどこにありますか?

③仕事をするうえで大切なスキル

入社後に必要となるスキルを把握することで、就活中に身につけるべき能力が明確になります。

・入社後、特に求められる能力は何でしょうか?
・社内研修制度について詳しく教えてください
・資格取得のサポート体制はありますか?
・デジタルツールの活用状況について教えてください

④採用したい学生像

企業が求める人材像を理解することで、自己PRの方向性を定めることができます。

・特に重視している能力や姿勢はありますか?
・学生時代の経験で、どのような活動を評価されますか?
・御社で活躍している社員に共通する特徴は何でしょうか?
・文系・理系それぞれに期待する役割の違いはありますか?

⑤仕事のやりがいと大変なこと

実際の業務における課題と魅力を知ることで、より現実的な職業選択が可能になります。

・どんな時にやりがいを感じますか?
・業務上の課題をどのように乗り越えていますか?
・仕事と私生活のバランスはどのように取られていますか?
・失敗した経験からどのような学びがありましたか?

⑥入社後のキャリアステップ

将来のキャリアパスを理解することで、長期的な視点での就職先選択が可能になります。

・入社後の昇進・昇格の基準について教えてください
・社内公募制度はありますか?
・海外勤務の機会はありますか?
・管理職になるまでの一般的なキャリアパスを教えてください

3. 現場社員と接点があるインターンシップの質問例

インターンシップで現場社員と接点を持てる機会は非常に貴重です。特に座談会や1on1面談などでは、普段聞けない生の声を聞くことができます。ここでは現場社員に対して効果的な質問例をご紹介します。

①仕事で起こした過去の失敗談

失敗談を聞くことで、その会社の失敗に対する許容度や、フォロー体制を知ることができます。また、失敗からどのように学び、成長したのかを聞くことで、社員の成長機会についても理解を深めることができます。

具体的な質問例としては「入社後に経験した失敗とその後の対応について教えていただけますか?」「失敗した時、周りの方々はどのようにサポートしてくれましたか?」などが効果的です。

②おおまかな1日のスケジュール

実際の業務の流れや、働き方を具体的にイメージするために重要な質問です。始業時間から終業時間までの基本的な流れに加え、定例会議の頻度や、客先訪問の有無なども確認しましょう。

「朝から夕方までの基本的な1日の流れを教えていただけますか?」「部署での定例ミーティングはどのくらいの頻度で行われていますか?」といった質問が有効です。

③休日・休暇の過ごし方

ワークライフバランスを知る上で重要な質問です。有給休暇の取得のしやすさや、連続休暇の取得状況なども確認できます。また、休日の過ごし方を聞くことで、その会社で働く社員の生活の質も把握できます。

「休暇は取得しやすい環境でしょうか?」「土日祝日以外での休暇取得の実態はどうでしょうか?」「プライベートと仕事の両立について、どのように工夫されていますか?」などの質問が効果的です。

④就活に向けてのアドバイス

現場社員から直接アドバイスをもらえることは、就職活動を進める上で非常に参考になります。特に、その企業に入社を決めた理由や、就職活動時に重視したポイントは、自身の判断基準を明確にする上で役立ちます。

「就職活動時に特に重視されたポイントは何でしたか?」「この業界で働くにあたって、学生時代にやっておくべきことはありますか?」「内定を得るまでに、どのような準備をされましたか?」といった質問が有効です。

また、配属された部署での具体的な業務内容や、必要なスキル、資格なども確認しておくと良いでしょう。「入社後にどのような研修制度があるのか」「新入社員のサポート体制はどうなっているのか」といった点も、重要な確認ポイントとなります。

4. あまりオススメしない質問例

インターンシップでの質問は重要ですが、避けるべき質問も存在します。ここでは、企業の採用担当者や現場社員から見て、マイナスな印象を与えかねない質問例を詳しく解説します。

4.1 企業批判につながる質問

「御社のサービスと競合他社を比べると劣っている点があると思うのですが」「なぜこの事業分野に進出しないのですか」といった質問は避けるべきです。このような質問は、企業の戦略や判断を否定的に捉えているように受け取られかねません。

特に「なぜ御社の離職率は業界平均より高いのですか」「残業が多いと聞きましたが本当ですか」といった質問は、たとえ事実確認の意図であっても、批判的な印象を与える可能性が高いです。

4.1 企業批判につながる質問

「私は大学でリーダーシップを発揮してきましたが、そういった経験は活かせますか」「TOEICスコアが900点ですが、どのように活用できますか」といった、自身のスキルや経験をアピールするための質問は避けましょう。

このような質問は、純粋な疑問や学びたいという意図が感じられず、むしろ自己顕示欲が強いという印象を与えかねません。質問の形を借りた自己アピールは、逆効果となる可能性が高いです。

4.3 要点を得ないダラダラと長い質問

「実は私、学生時代にアルバイトで接客業を経験して、そこでお客様対応の難しさを学んだのですが、その時に思ったことがありまして...」といった、本題に入る前の前置きが長すぎる質問は避けましょう。

質問の意図が不明確になり、聞き手に負担をかけることになります。また、限られた時間の中で他の参加者の質問機会も減らしてしまう可能性があります。

4.4 相手の情報を事前に見ていないとわかる質問

企業のホームページや会社案内、採用サイトに明記されている基本的な情報を質問することは、事前準備不足を露呈することになります。「御社の主力商品は何ですか」「どんな事業を展開されているのですか」といった、容易に調べられる内容の質問は避けるべきです。

特に上場企業の場合、IR情報や決算資料など、公開情報から得られる内容を質問することは、企業研究の不足を示すことになります。「新卒採用は何名程度ですか」「どんな職種がありますか」といった、採用情報に記載されている内容の質問も避けましょう。

このような質問をすると、企業側からは「主体性に欠ける」「準備不足である」という評価を受ける可能性が高く、選考に悪影響を及ぼす可能性があります。情報収集力や準備姿勢も、就活では重要な評価ポイントとなります。

5. インターンシップで質問するタイミングは?

インターンシップでの質問は、適切なタイミングで行うことが重要です。企業の担当者や現場社員に対して、効果的に質問できる機会を見極めましょう。

5.1 インターンシップ終了後

インターンシップ終了後の質疑応答の時間は、最も質問がしやすいタイミングです。プログラム全体を通して感じた疑問点や、より深く知りたい点について質問することができます。この時間は企業側も学生からの質問を想定しているため、積極的に手を挙げましょう。

質問時間が設けられている場合は、事前に質問内容を整理しておくことをお勧めします。他の参加者の質問も参考になるため、メモを取りながら聞くことで、より多くの情報を得ることができます。

5.2 社員との座談会時

多くのインターンシップでは、現場社員との座談会が設けられています。この時間は、リラックスした雰囲気の中で、より詳しい情報を得られる貴重な機会です。社員の生の声を聞くことができ、会社の雰囲気や実際の仕事内容について、本音の部分を知ることができます。

座談会では、グループディスカッション形式で行われることも多く、他の学生の質問からも多くの気づきが得られます。積極的に発言し、有意義な情報交換の場としましょう。

5.3 インターンシップの面接時

選考を兼ねたインターンシップの場合、面接の時間が設けられることがあります。面接官から「質問はありますか?」と聞かれた際は、企業への関心や意欲を示す絶好の機会です。

面接での質問は、事前の企業研究を踏まえた具体的な内容を準備しておくことが重要です。漠然とした質問は避け、自身のキャリアプランと結びつけた質問を心がけましょう。

5.4 インターンシップの休憩中

6. 質問する時に注意したいポイント

6.1 質問の要点を端的に聞く

インターンシップでの質問は、簡潔で明確であることが重要です。長々と前置きをせず、聞きたいポイントを絞って質問することで、相手も答えやすくなります。「この部署での具体的な業務内容を教えていただけますか」といったように、質問の意図が明確な表現を心がけましょう。

6.2 しっかり相手の目を見て聞く

質問する際は、相手の目を見て話すことが基本的なマナーです。ただし、日本では相手の目を見続けることは失礼にあたるため、時々視線を外すなど適度な目線のコントロールが必要です。また、姿勢を正し、前のめりになって話を聞く姿勢を示すことで、積極性をアピールできます。

6.3 うなずきや相槌で傾聴姿勢を見せる

話を聞く際は、適度な相槌やうなずきを入れることで、話に集中していることを示します。「なるほど」「そうなんですね」といった言葉を適切なタイミングで入れることで、コミュニケーション能力の高さをアピールできます。ただし、過度な相槌は逆効果になる可能性があるため、程よい頻度を心がけましょう。

6.4 聞いたことをしっかりメモを取る

質問の回答は必ずメモを取るようにしましょう。これは情報を正確に記録するためだけでなく、話を真剣に聞いている証拠にもなります。スマートフォンでのメモは避け、手帳やノートを使用することをお勧めします。重要なポイントは箇条書きにするなど、後で見返してわかりやすいようにまとめましょう。

6.5 答えが理解できなかった場合はそのままにしない

説明の内容が理解できない場合は、その場で確認することが重要です。「申し訳ありませんが、もう少し詳しく説明していただけますか」「〇〇という理解で合っていますでしょうか」といった形で質問し直すことで、より深い理解につながります。質問をためらって後で後悔するよりも、その場で解決することが望ましいです。

相手の時間を考慮しながら、これらのポイントを意識して質問することで、インターンシップをより有意義なものにすることができます。また、質問の内容だけでなく、このような質問の仕方自体も、就職活動における評価の対象となることを忘れないようにしましょう。

7. インターンシップでの質問についてのまとめ

インターンシップでの質問は、仕事の理解を深め、自分の適性を確認する重要な機会です。社風や業務内容、キャリアステップなどの基本的な質問から、現場社員との対話を通じて具体的な業務実態を把握することが大切です。
ただし、企業批判や自己アピール的な質問は避け、事前準備をした上で的確なタイミングで質問することが重要です。質問をする際は、相手の目を見て傾聴姿勢を示し、メモを取りながら理解を深めましょう。
また、理解できなかった点は、その場で確認することで、より実りある就業体験となります。これらの質問を通じて得られた情報は、就職活動における企業選びの重要な判断材料となります。

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