公開:2023/12/24  更新:2024/10/05

導入するだけではダメ!長期インターンシップ企業が踏むべきステップ

長期インターンシップで導入企業が成功するためにはポイントがあった。学生から「意味合い」と言われないためのポイントについて徹底解説。
長期インターンシップ企業が踏むべきステップ

1.長期インターンシップは学生目線で導入する

これから、長期インターンシップを導入される企業様や、既に導入済みの企業様で、共通する項目が、将来的に活躍してくれる人材を確保したいという願いです。
しかし、若手人材は、完全なる売り手市場である以上、「良い人が欲しい。」の発想では、なかなか良い人はこないということを認識して下さい。
なにより、学生の目線に立てば、「良い会社に入りたい!」という目線であり、そこにそもそものズレがあるからです。以下に簡単にそれぞれの目線のズレをご案内します。

〈学生の目線で見る〉
・良い会社に入りたい
・インターンシップは、会社を見定めている
・やりがいを感じれるか
・自分の強みを発揮できる場所か
・自分の居場所があると感じれるか

インターンシップで活躍してもらうためには、これから記載するポイントを認識した上で、インターンシップ期間を利用するようにしてください。そのポイントについて詳しく解説していきたいと思います。

2.自社に来た理由を確認する

アルバイトの目的は、お金を稼ぐことです。
しかし、長期インターンシップの目的は、お金を稼ぐということ以外にも、学生は「その会社に入りたい」
「会社を知りたい」「自分や自分の強みを知りたい」「社会を知りたい」など、参加する他の理由や
目的意識を持っていることが多く、参加した会社や業務内容について強い関心を抱いていることが通常です。
そのため、採用した企業は、「何のために」「何を目的に」を業務に入る前に、明確に確認するとともに、
長期インターンシップでどのゴールを目指しているのかを確認するようにしてください。

実際の業務遂行の中で、目的が変わっていくこともあると思いますが、それはそれで構いません。
内容そのものではなく、目指すべきゴールが都度都度で学生の抱いているイメージと業務を行っている
イメージが合致している、ないしは合致に向かってベクトルがあっているということです。

注意してほしいのは、学生が考えている目的などを確認することなく、業務を進めてしまうと、
単なる労働力として利用することにつながり、学生が長期インターンシップのゴールを見失い、
お互いにとって不幸な結果になってしまいます。必ず、実際の業務を開始する前、定点観測としての
目的や方向性をお互いに目線合わせをするようにしてください。

3.華々しい仕事ばかりをさせない

長期インターンシップというと、華々しい商品企画や経営戦略などの、一言でいえばインテリな仕事を
呼び水にしていることがあります。また、実際の業務も同様に華々しいものを行っているケースがあります。
結論から言えば、長続きしないとともに、実際の社会体験としてはあまり良いことではありません。
なぜか?という部分は、社会人の皆様にいうまでもないと思います。

どんなに好きなことでも、日々の業務は地味だったり、大変だったりするものです。
最初はいいかもしれませんし、この会社に入ったら「こんな格好の良い仕事ができるのか」という
イメージになるかもしれません。でもそれは学生を一種のお客様扱いしているからであり、
入社後は完全に素人の下っ端ということになります。

立場が変わった瞬間、華々しい仕事から地味な仕事の連続になれば、「騙された」という感覚につながり、
逆に早期離職につながるリスクがあるのです。では、どうすればよいかという話になりますが、
答えは簡単です。
長期インターンシップは、華々しい仕事を経験してもらうことはとても良いと思いますが、
同時に地味な仕事もしっかりと経験してもらい、会社に入った後のイメージをしっかり持って
もらうことです。今だけを見るのではなく、その学生さんが長く会社で活躍してもらうという意味でも
しっかりと地味な部分や辛い部分を経験してもらうようにしてください。

4.単なる労働力として捉えない

そもそもこの発想で長期インターンシップを活用しても、あまり明るい未来はありません。
その発想自体が、長期インターンシップの本来の趣旨とかけ離れているからです。

50代の方は、働く意味を「お金」ととらえている人は多いですが、最近の20代、30代は「お金」というものを
第一にとらえていません。多くの人は「やりがい」を第一に考えています。

ですので、生活のためだから頑張らなければいけないという話をしたとしても、「このおじさん、
何言ってるんだろう」くらいにしか思っていません。もし、長期インターンシップを利用して若い人材を
投入していくのであれば、労働力としてとらえるのではなく、これからの会社を担う人材を、
皆で育てていくことが大切です。

5.変に甘やかせず愛情をもって向き合う

ここまで聞くと、今度ベテランの社員は、トラブルを恐れて甘やかせてしまい、楽な仕事ややりがいばかりが
感じられる仕事を頼んだり、ミスをしても、代わりに対処してしまうというケースが発生します。
ですが、これも逆効果です。学生さんは、自分の居場所が会社にあるのかというのが長期インターンシップを
するうえでの、一つの見ているポイントになります。

なんでもかんでも、お膳立てされると、本人としてはやりづらさしか感じなくなってきます。
長期インターンシップに参加する学生は、惰性で時間を生きているわけではなく、一定の社会参画について、
目的意識を持っており、成長することができる会社かという目線も持ち合わせています。

そのため、甘やかせるのではなく、認める所は認め、改善点については、叱るのではなく、
考えさせ実行させるというステップが、より自主性を高め、その会社について自分の存在価値が
見いだせることになります。甘やかせる=負荷をかけないという発想になっている方は十分に注意が必要です。

6.会社全体で受け入れる姿勢

これも時々ありますが、人事が一生懸命長期インターンシップで意義などをすり合わせし、
目的意識を持うことができたとしても、現場で働き始めた瞬間から、現場の上司から冷ややかな対応をされる
ということもありますが、はっきり言って、人事も現場も目線合わせが出来ていないという時点で、
良い結果にはつながりません。
長期インターンシップの受け入れを実施する場合は、必ずその受け入れの事実と目的を事前に社内で共有し、
どういう対応をしてほしいのかという骨子をきちんと現場に落とし込むようにしてください。
冷静に考えれば、当然の話ですが、学生が勤めたいと感じる会社は、人事が素晴らしい会社ではなく、
現場が素晴らしい会社です。
以上簡単なポイントをお伝えしました、それらのポイントを踏まえ、会社が長期インターンシップの
受け入れにあたり、歩むべきステップについて、しっかりとステップを意識するようにしてください。

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